グーグル八分とは何か

yonetatsu2007-01-21

グーグルの脅威的な可能性を示している書。分からなくもないが、例として分かりにくい印象が残る。ただ、これからグーグルがより世界展開していく際の困難な点が、日本でのリアルな事例で説明されている。ただ、それはグーグルをターゲットとして非難すべきなのか?という点については疑問が残る。中国の検閲の場合は、グーグルは利用者数を考慮して”検閲さしてでもサービスを展開する”という選択肢を選んだ。各国の法律に触れる可能性があるなら、「グーグルには載せません」というスタンス(臭いものには蓋をしろ的ではあるが)は、ある意味首尾一貫していると思う。グーグルはそんないざこざには興味はなくて、もっとスケールの大きな構想を練っている気はするが。しかし、現実問題として現に日本で起こっている”グーグル八分”という現象を紹介している書ではある。だからといって、具体的な解決策や最善策などが主張されていない点がイマイチ。正義の主張なんかでは現実問題は解決しないのが普通だと思った。あくまでも問題提起レベルの書。

★★